卵のカロリーを徹底解説!ダイエット中でも食べられる?カロリーオフ術も紹介

「卵のカロリーが気になる」「ダイエット中だけど卵は食べていい?」そんな疑問をお持ちの方へ。この記事では、卵のカロリーを徹底解説します。

実は卵はダイエットの強い味方。「毎日の献立に取り入れたい」と思える低カロリーレシピも5つご紹介しますので、健康的な食生活にお役立てください。卵のカロリーを知って、賢く美味しく食べましょう!

卵のカロリーはどのくらい?部位別に詳しく解説

卵のカロリーはどのくらい?
部位別に詳しく解説

卵は私たちの食生活に欠かせない栄養価の高い食材ですが、ダイエット中の方は「カロリーが気になる」という声をよく耳にします。

この記事では、卵1個あたりのカロリーから部位別の違い、調理法によるカロリー変化まで詳しく解説します。さらに、ダイエット中でも卵を上手に取り入れる方法や、栄養士おすすめの低カロリーレシピもご紹介。

卵のカロリーを正しく理解して、健康的な食生活に役立てましょう。

卵の基本カロリー:
1個あたり・サイズ・部位別の違い

卵のカロリー、気になりますよね?まずは基本となるMサイズ1個あたりの数値から、大きさや卵黄・卵白による違いまで、分かりやすく見ていきましょう。

Mサイズ卵1個のカロリーは76kcal!
摂取目安との比較

一般的に家庭で最もよく使われるMサイズの卵1個(殻を除いた正味約50g)のカロリーは約76kcalです。これは女性の1日の摂取カロリー目安(約1,800kcal)の約4%程度にあたります。

卵は比較的低カロリーでありながら、良質なタンパク質やビタミン、ミネラルを豊富に含む優れた食材です。朝食に1〜2個程度の卵を摂取しても、カロリー的には心配ないといえるでしょう。

項目 内容量 カロリー 1日の摂取カロリーに占める割合
卵1個(Mサイズ) 約50g(殻除く) 約76kcal 約4%(1,800kcal基準)
卵2個(Mサイズ) 約100g(殻除く) 約152kcal 約8%(1,800kcal基準)
卵白のみ1個分 約33g 約21kcal 約1%(1,800kcal基準)
卵黄のみ1個分 約17g 約55kcal 約3%(1,800kcal基準)

サイズ別カロリー比較:
卵の大きさでどれくらい違う?

卵はサイズによってカロリーが異なります。日本では主にSS、S、M、L、LLの5種類のサイズに分けられており、それぞれ重量とカロリーが異なります。

普段の料理にはMサイズが使いやすく、お菓子作りなど分量が重要な場合はレシピに指定されたサイズを選ぶことをおすすめします。

サイズ 重量(殻込み) 正味重量(殻除く) カロリー タンパク質 脂質
SS 40g未満 約38g 約58kcal 約4.7g 約3.9g
S 40g以上52g未満 約44g 約67kcal 約5.4g 約4.5g
M 52g以上58g未満 約50g 約76kcal 約6.2g 約5.2g
L 58g以上64g未満 約56g 約85kcal 約6.9g 約5.8g
LL 64g以上70g未満 約63g 約96kcal 約7.8g 約6.5g

興味深いことに、卵のサイズが大きくなるにつれて、卵白の割合が若干増える傾向があります。そのため、大きいサイズの卵は重量あたりのカロリーが若干低くなることがあります。

ダイエットのポイント: ダイエット中の方は、卵のサイズ選びも一つの工夫になります。例えば、レシピで卵2個使用する場合、Lサイズ2個(約170kcal)の代わりにMサイズ2個(約152kcal)を使うことで、約18kcalの節約になります。毎日の積み重ねで考えると、この小さな違いも大きな差になっていくでしょう。

卵黄と卵白:どちらが低カロリー?
栄養の違いも解説

卵1個のうち、白身(卵白)は約21kcalと非常に低カロリーです。一方、黄身(卵黄)は約55kcalで、卵全体の約70%のカロリーが卵黄に集中しています。卵黄は卵全体の約1/3の重量ですが、カロリーの大部分を占めるのは、脂質が多く含まれているためです。

卵黄のカロリーと栄養成分

卵1個のうち、黄身(卵黄)部分のカロリーは約55kcalで、卵全体の約70%のカロリーが卵黄に集中しています。卵黄は卵全体の約1/3の重量ですが、カロリーの大部分を占めるのは、脂質が多く含まれているためです。

卵黄には以下の栄養素が豊富に含まれています:

  • ビタミンA:目や皮膚の健康維持に重要
  • ビタミンD:カルシウムの吸収を助け、骨の健康を維持
  • ビタミンE:抗酸化作用があり、細胞の老化を防ぐ
  • ビタミンB群:エネルギー代謝に必要
  • コリン:脳や神経機能の発達に重要
  • ルテイン・ゼアキサンチン:目の健康維持に重要な抗酸化物質

また、卵黄には良質な脂質も含まれており、これらは体に必要な栄養素です。ダイエット中だからといって完全に避ける必要はありません。

栄養成分 含有量(卵黄1個あたり・約17g) 1日の推奨摂取量に占める割合 健康上の主な効果
カロリー 約55kcal 約3% エネルギー源として
タンパク質 約2.7g 約5% 細胞の構築、筋肉維持
脂質 約4.5g 約7% ホルモン合成、細胞膜形成
炭水化物 約0.6g <1% 即時的なエネルギー源
コレステロール 約210mg 約70% 細胞膜の構成、ホルモン生成
ビタミンA 約80μg 約11% 視力維持、免疫機能向上
ビタミンD 約1.2μg 約8% 骨の健康、カルシウム吸収促進
コリン 約115mg 約27% 脳機能、脂肪代謝

卵白のカロリーと栄養成分

卵白は卵1個あたり約21kcalと非常に低カロリーです。卵全体の約2/3の重量を占めるにもかかわらず、カロリーは全体の約30%程度しかありません。そのため、ダイエット中の方に特におすすめの部位といえます。

卵白の主な栄養素は以下の通りです:

  • 良質なタンパク質:アルブミンを豊富に含み、必須アミノ酸をバランスよく含有
  • ナイアシン(ビタミンB3):エネルギー代謝に関与
  • リボフラビン(ビタミンB2):細胞の成長と機能維持に重要
  • セレン:抗酸化作用のある微量ミネラル
  • マグネシウム:筋肉や神経機能の維持に役立つ

卵白には脂質がほとんど含まれていないため、高タンパク低カロリーな食材として、筋トレやダイエットをしている方に特に人気があります。日本栄養・食糧学会誌の研究でも、卵白タンパク質の優れた栄養価が報告されています。

栄養成分 含有量(卵白1個あたり・約33g) 1日の推奨摂取量に占める割合 健康上の主な効果
カロリー 約21kcal 約1% 低カロリーでの栄養補給
タンパク質 約3.6g 約7% 筋肉形成、体組織の修復
脂質 ほぼ0g 0% 低脂質での栄養摂取
炭水化物 約0.2g <1% 微量の糖質
コレステロール 0mg 0% コレステロールフリー
ナトリウム 約55mg 約2% 神経伝達、体液バランス
ポタシウム 約60mg 約2% 筋肉機能、血圧調整
セレン 約7μg 約13% 抗酸化作用、甲状腺機能

卵の部位別カロリー比較

卵全体(約50g) 76kcal
76kcal
卵黄(約17g) 55kcal
55kcal
卵白(約33g) 21kcal
21kcal

調理法でカロリーは激変!
卵料理ヘルシーランキング

同じ卵でも調理法によってカロリーは大きく変わります。人気の卵料理のカロリーと、ヘルシーに楽しむコツをご紹介します。

定番卵料理カロリー一覧:
ゆで卵からオムライスまで

卵1個(Mサイズ)を使った場合の調理法別カロリー比較を見ると、同じ卵1個でも調理法によってカロリーが大きく変わることがわかります。油を使わない茶碗蒸しやゆで卵は約76kcalと低カロリーですが、油を使う目玉焼きやスクランブルエッグは110〜150kcalと高くなります。

親子丼やオムライスなどの主食を兼ねた料理は450〜700kcalとさらに高カロリーです。卵料理を選ぶ際は、調理法によるカロリー差を意識して、その日の食事全体のバランスを考えることが大切です。

卵料理の調理法別カロリー比較

ゆで卵(1個・Mサイズ) 76kcal
76kcal
茶碗蒸し(シンプル・1人前) 80kcal
80kcal
目玉焼き(油少量・1個) 96kcal
96kcal
シンプルスクランブルエッグ(2個分) 202kcal
202kcal
オムライス(1人前) 650kcal
650kcal
生卵のカロリー

生卵は最も基本的な形態で、調理による余分なカロリーが加わりません。そのため、卵料理の中で最もカロリーが低いのが特徴です。

サイズ 重量(g) カロリー(kcal) タンパク質(g) 脂質(g) ビタミンA(μg) ビタミンD(μg)
M(一般的なサイズ) 約50g 約76kcal 6.2g 5.2g 80 1.7
S 約44g 約67kcal 5.4g 4.5g 67 1.4
L 約56g 約85kcal 6.9g 5.8g 94 2.0

生卵は卵かけご飯や自家製マヨネーズなどに使用されますが、サルモネラ菌などの食中毒リスクがあるため、新鮮な卵を選び、消費期限に注意して食べることが大切です。

ゆで卵のカロリー

ゆで卵は油を使わない調理法のため、生卵とほぼ同じカロリーです。ダイエット中の方に特におすすめの調理法です。

種類 カロリー(kcal)/1個 タンパク質(g) 脂質(g) 特徴 消化吸収率
半熟卵(M) 約76kcal 6.2g 5.2g 黄身がとろりとしている 約90%
固ゆで卵(M) 約76kcal 6.2g 5.2g 黄身まで完全に固まっている 約91%
温泉卵(M) 約76kcal 6.2g 5.2g 白身が半熟で黄身が生に近い 約88%

ゆで卵は調理時間によって食感が変わるだけで、カロリーはほとんど変わりません。サラダのトッピングやおつまみとして手軽に食べられる上、満腹感も得られるためダイエット食としても人気です。

厚生労働省e-ヘルスネットによると、良質なタンパク源として卵は重要な食材とされています。ゆで卵は特に消化吸収率が高く、半熟〜固ゆでの状態で約90%以上のタンパク質が体内で利用されるとされています。これは肉類の吸収率(約85%)よりも優れています。

目玉焼きのカロリー

目玉焼きは調理に油を使うため、使用する油の量によってカロリーが変わります。

調理法 カロリー(kcal)/1個 油の量 調理時間 備考
サラダ油大さじ1で調理 約138kcal 約13g 約3分 卵(76kcal)+サラダ油(62kcal)
サラダ油小さじ1で調理 約96kcal 約4g 約3分 卵(76kcal)+サラダ油(20kcal)
オリーブオイル小さじ1で調理 約96kcal 約4g 約3分 卵(76kcal)+オリーブオイル(20kcal)
ノンオイルスプレーで調理 約78kcal 約0.4g 約3分 卵(76kcal)+スプレー(2kcal程度)
鉄フライパンで調理(油なし) 約76kcal 0g 約3分 油を使わない場合
水蒸気調理法 約76kcal 0g 約4分 水を入れて蓋をし蒸し焼きにする

目玉焼きを作る際は、テフロン加工のフライパンを使用したり、ノンオイルスプレーを活用したりすることで、油の使用量を大幅に減らすことができます。特に「水蒸気調理法」は、少量の水を入れて蓋をし、蒸し焼きにする方法で、油を一切使わなくても美味しく仕上がるためおすすめです。

オムレツのカロリー

オムレツは具材や調味料によってカロリーが大きく変わります。基本のオムレツから具材入りのものまで、カロリー値を見ていきましょう。

種類 カロリー(kcal)/1人前 主な材料 タンパク質(g) 脂質(g) 炭水化物(g)
プレーンオムレツ 約202kcal 卵2個+油小さじ1 約14.8g 約15.0g 約1.2g
チーズオムレツ 約282kcal 卵2個+油小さじ1+チーズ20g 約19.2g 約20.0g 約1.4g
オムライス 約650kcal 卵2個+油小さじ2+ご飯200g+ケチャップ+その他具材 約18.0g 約20.0g 約90.0g
野菜オムレツ 約230kcal 卵2個+油小さじ1+野菜(ほうれん草、きのこ、トマトなど)80g 約15.2g 約15.5g 約5.0g

オムレツを低カロリーにするコツは、具材に野菜をたっぷり使うことと、チーズや肉類などの高カロリー食材を控えめにすることです。また、ダイエット中はオムライスではなく、ライス抜きのオムレツを選ぶと良いでしょう。

【実践】卵のカロリーを抑える!
簡単ヘルシー調理テクニック

卵は調理法の工夫で、同じ卵1個でもカロリーを大きく抑えられます。以下に、卵料理のカロリーを抑えるための実践的なテクニックをご紹介します。

油を使わない調理法

  • シリコンスチーマー活用法:電子レンジで簡単に蒸し料理が作れ、1個分で約76kcalに抑えられます
  • テフロン加工のフライパン使用:少量の水を入れて蓋をすれば油なしでも焼けます
  • 水蒸気調理法:フライパンに少量の水を入れて熱し、卵を割り入れたら蓋をして蒸し焼きにする方法
  • ノンオイルスプレー活用:通常の油使用と比べて約60kcalほどカットできます

特におすすめは「水蒸気調理法」です。フライパンに少量の水を入れて熱し、卵を割り入れたら蓋をして蒸し焼きにする方法で、農林水産省の食育ページでも紹介されている健康的な調理法です。

卵白を活用したレシピのポイント

卵のカロリーの約75%は卵黄に含まれています。卵白は低カロリーでありながら良質なタンパク質を豊富に含むため、ダイエット中には卵白を中心に活用するのがおすすめです。

レシピ例 カロリー ポイント
卵白のみのスクランブルエッグ 約42kcal(2個分) 野菜をたっぷり加えれば、食物繊維も摂れて満腹感アップ
卵白のフワフワオムレツ 約50kcal(2個分) きのこ類を加えるとうまみが増して満足度が高まります
卵白のみのメレンゲクッキー 約30kcal(1枚) 甘いものが食べたい時に低カロリーなおやつとして

栄養バランスのポイント: 卵黄には重要な栄養素(ビタミンD、E、ルテインなど)も含まれているため、完全に排除するのではなく、週に数回は卵黄も含めて食べるバランスを考えましょう。

卵料理のカロリー計算機

卵の調理法や使用する食材を選択して、カロリーを計算できます。

1 2 3 4 5
合計カロリー: 約107kcal
タンパク質: 6.2g
脂質: 8.7g
炭水化物: 0.6g

ダイエットと卵のカロリー:
知っておきたい賢い付き合い方

ダイエット中に卵は食べていいの?そんな疑問にお答えします。卵のカロリーを味方につける方法を知って、賢くダイエットに取り入れましょう。

なぜ卵はダイエット向き?
驚きのメリットを栄養面から解説

「卵は太るから、ダイエット中は避けた方がいい」と思っていませんか?実は卵はカロリーの割に栄養価が高く、適切に取り入れることでダイエットの強い味方になります。ここでは、ダイエット中でも卵を積極的に取り入れるべき理由を詳しく解説します。

卵の栄養素と健康効果

卵の良質なタンパク質と満腹感

卵に含まれるタンパク質は「生物価100」と呼ばれる、人間が摂取できる食品の中で最も体内利用率の高いタンパク質です。 たった1個の卵で約6.2gのタンパク質を摂取できます。

タンパク質摂取量の調整

スライダーで、卵の消費量を調整できます

少なめ (卵白のみ) 標準 (全卵1個) 多め (全卵2個)
満腹感レベル: 70%

タンパク質は炭水化物や脂質に比べて消化に時間がかかるため、満腹感が長く続きます。

ダイエット効果
1

満腹感の持続時間が長い

タンパク質は炭水化物や脂質に比べて消化に時間がかかるため、長時間にわたって満腹感を維持できます。朝食に卵を取り入れると、昼食までの間の空腹感を抑えられます。

2

筋肉量の維持に役立つ

ダイエット中は筋肉量が減りやすくなりますが、良質なタンパク質を摂ることで筋肉量を維持しながら脂肪を減らせます。筋肉量が維持されると基礎代謝も下がりにくくなります。

3

食事誘発性熱産生が高い

タンパク質は消化・吸収の過程でカロリーを消費します。これを「食事誘発性熱産生」と呼び、摂取カロリーの約30%がこのプロセスで消費されるため、実質的なカロリー摂取量は低くなります。

豊富なビタミン類

卵はさまざまなビタミンを含む栄養の宝庫です。特に卵黄には脂溶性ビタミンが豊富に含まれています。

A

ビタミンA

目や皮膚の健康維持に重要。1個の卵で1日の推奨量の約11%を摂取できます。

D

ビタミンD

カルシウムの吸収を助け、骨の健康を維持。1個の卵で1日の推奨量の約8%を摂取できます。

E

ビタミンE

抗酸化作用があり、細胞の老化を防ぐ。免疫機能の向上にも役立ちます。

B

ビタミンB群

エネルギー代謝に必要。特にB2、B12、葉酸などが含まれています。

ビタミンの効果的な摂取方法
  • 卵黄に含まれる脂溶性ビタミン(A、D、E、K)は、少量の油と一緒に調理すると吸収率がアップします
  • ビタミンは加熱により失われることがあるため、半熟調理がおすすめです
  • 野菜と組み合わせることで、ビタミンのバランスが良くなります

必須ミネラル類

卵には体の機能維持に必要な様々なミネラルが含まれています。

Fe

鉄分

血液中のヘモグロビン生成に必要。特に卵黄に多く含まれています。

Zn

亜鉛

免疫機能や細胞の成長・修復に重要。味覚感度の維持にも役立ちます。

Se

セレン

強力な抗酸化作用があり、細胞を酸化ストレスから守ります。1個の卵で1日の推奨量の約22%を摂取できます。

P

リン

骨や歯の形成に必要で、エネルギー代謝にも関与しています。

コリン – 脳の健康をサポート

卵はコリンの最も優れた食品源の一つです。コリンは脳や神経機能の発達に重要な栄養素で、肝臓での脂肪代謝を促進する効果もあります。1個の卵で1日の推奨量の約27%を摂取できます。

卵とコレステロールの関係

「卵はコレステロールが高いから、たくさん食べると健康に悪い」という考えは長年信じられてきましたが、近年の研究ではその認識が大きく変わってきています。

卵の摂取量と血中コレステロール値には、以前考えられていたほどの強い関連がないことが、多くの研究で示されています。 2018年にNutrientsジャーナルに掲載された研究によると、健康な成人であれば1日に卵を1個食べても心血管疾患のリスク上昇はなかったとのことです。

詳しく知りたい方はこちら ▼
1

レシチンとコリンの効果

卵に含まれるレシチンやコリンが、コレステロールの吸収を抑制します。

2

体内生成が主要因

体内のコレステロール量の約80%は肝臓で生成され、食事からの影響は限定的です。

3

不飽和脂肪酸の効果

卵に含まれる不飽和脂肪酸が、善玉コレステロール(HDL)を増加させる効果があります。

専門家のアドバイス:

管理栄養士の田中美和子先生(仮名)によると、「健康な成人であれば、1日1〜2個の卵を食べることに問題はありません。むしろ、良質なタンパク質やビタミン、ミネラルを手軽に摂取できる優れた食材です」とのことです。

ただし、糖尿病や既存の心疾患がある方は、医師や栄養士と相談の上で適切な摂取量を決めることをおすすめします。

卵に含まれる栄養素と健康効果

P

良質なタンパク質

卵は「生物価100」と呼ばれる、人間が摂取できる食品の中で最も体内利用率の高いタンパク質です。たった1個の卵で約6.2gのタンパク質を摂取できます。

満腹感持続度
V

豊富なビタミン

ビタミンA、D、E、B群など多様なビタミンが含まれており、代謝をサポートします。特にビタミンB群は脂肪燃焼に重要な役割を果たします。

ビタミンDの含有量
0% 100%
1日の推奨量の約31%
C

コリンの豊富な供給源

卵黄に豊富に含まれるコリンは肝臓での脂肪代謝を促進し、脂肪肝を予防します。1個の卵に約150mgのコリンが含まれています。

脂肪代謝促進効果
基礎代謝UP: +3〜5%

卵の良質なタンパク質と満腹感

卵に含まれるタンパク質は「生物価100」と呼ばれる、人間が摂取できる食品の中で最も体内利用率の高いタンパク質です。たった1個の卵で約6.2gのタンパク質を摂取できます。

このタンパク質の質の高さがダイエット中に重要な理由は主に3つあります:

  1. 満腹感の持続時間が長い:
    タンパク質は炭水化物や脂質に比べて消化に時間がかかるため、長時間にわたって満腹感を維持できます。朝食に卵を取り入れると、昼食までの間の空腹感を抑えられます。
  2. 筋肉量の維持に役立つ:
    ダイエット中は筋肉量が減りやすくなりますが、良質なタンパク質を摂ることで筋肉量を維持しながら脂肪を減らせます。筋肉量が維持されると基礎代謝も下がりにくくなります。
  3. 食事誘発性熱産生が高い:
    タンパク質は消化・吸収の過程でカロリーを消費します。これを「食事誘発性熱産生」と呼び、摂取カロリーの約30%がこのプロセスで消費されるため、実質的なカロリー摂取量は低くなります。

日本栄養・食糧学会誌の研究によると、朝食に卵を含むタンパク質を多く摂取した被験者は、炭水化物中心の朝食を摂った被験者に比べて、昼食時の食欲が抑制され、結果的に1日の総カロリー摂取量が少なくなったということです。

カロリーを気にせず卵を食べる!
ダイエット中の最適量とタイミング

卵をいつ、どれくらい食べるかも、ダイエット効果を左右する重要なポイントです。タイミングと量を調整することで、同じ卵でもより効果的に摂取できます。

最適な卵の摂取タイミング

時間帯 メリット おすすめの食べ方 理由
朝食 代謝アップ、満腹感持続 ゆで卵やスクランブルエッグ 午前中の脂肪燃焼促進、昼食までの空腹感抑制
昼食前 昼食の量を抑制 ゆで卵1個を食前に 食前に高タンパク質食品を摂ると食事量が減少
運動後30分以内 筋肉の修復・合成を促進 卵白オムレツや茹で卵 タンパク質の効率的な利用
夕食 就寝中の筋肉分解防止 野菜との組み合わせ重視 低カロリーながらも良質なタンパク質摂取

特に朝食に卵を摂ることで、一日の代謝を高め、午前中の空腹感を抑える効果があります。国際的な研究でも、朝食に良質なタンパク質を摂ることで食欲ホルモンのバランスが整い、一日の総カロリー摂取量が減ることが示されています。

食事量の調整テクニック

卵の摂取量を調整する方法としては、以下のようなテクニックが有効です:

  • 2個分のレシピなら卵黄1個+卵白3個に調整:カロリーダウンしながらボリュームキープ
  • 週に2〜3日は「卵白デー」を設ける:週間トータルでカロリーオフ
  • 卵1個の場合は野菜を多めに添える:満足感アップで間食防止
  • 朝は全卵、夜は卵白中心:時間帯に合わせた調整が効果的

【最新情報】卵とコレステロールの気になる関係は?
専門家が解説

【最新情報】卵とコレステロールの気になる関係

「卵はコレステロールが高いから、たくさん食べると健康に悪い」という考えは長年信じられてきましたが、近年の研究ではその認識が大きく変わってきています。

卵の摂取量と血中コレステロール値には、以前考えられていたほどの強い関連がないことが、多くの研究で示されています。2018年にNutrientsジャーナルに掲載された研究によると、健康な成人であれば1日に卵を1個食べても心血管疾患のリスク上昇はなかったとのことです。

なぜ卵のコレステロールは気にしなくていいの? ▼

これには主に以下の理由が考えられます

1
卵に含まれるレシチンやコリンの働き

卵に含まれるレシチンやコリンが、コレステロールの吸収を抑制します。これらの成分はコレステロールの代謝を促進し、体内での蓄積を防ぐ効果があります。

2
体内コレステロールの生成メカニズム

体内のコレステロール量の約80%は肝臓で生成され、食事からの影響は限定的です。食事からコレステロールを摂取すると、体内での生成が自動的に減少する調節機能が働きます。

3
善玉コレステロールへの好影響

卵に含まれる不飽和脂肪酸が、善玉コレステロール(HDL)を増加させる効果があります。HDLコレステロールは余分な悪玉コレステロール(LDL)を回収し、心臓病などのリスクを下げる働きがあります。

調理法とコレステロールの関係:

卵自体のコレステロールよりも、調理に使用する油やバターなどの飽和脂肪酸の方が血中コレステロール値に大きな影響を与えることが分かっています。ゆで卵や蒸し卵のような油を使わない調理法を選ぶことで、より健康的に卵を摂取できます。

専門家のアドバイス:

管理栄養士の田中美和子先生(仮名)によると、「健康な成人であれば、1日1〜2個の卵を食べることに問題はありません。むしろ、良質なタンパク質やビタミン、ミネラルを手軽に摂取できる優れた食材です」とのことです。

ただし、糖尿病や既存の心疾患がある方は、医師や栄養士と相談の上で適切な摂取量を決めることをおすすめします。

卵の調理法とコレステロールへの影響

調理法 カロリー(1個分) 脂質量 コレステロールへの影響
ゆで卵 約76kcal 約5.2g 最も低い(追加脂質なし)
茹でてから和える 約90kcal 約6g 低い(調味料による若干の増加)
電子レンジ調理 約76kcal 約5.2g 低い(追加脂質なし)
蒸し卵(茶碗蒸し) 約80kcal 約5.2g 低い(具材による変動あり)
目玉焼き(油少量) 約96kcal 約7g 中程度(使用油量で変動)
スクランブルエッグ(バター使用) 約115kcal 約9g 高い(飽和脂肪酸の摂取増)
オムレツ(チーズ入り) 約150kcal 約12g 高い(乳製品による増加)

卵で美味しくカロリーコントロール!
栄養満点レシピ&食べ合わせ術

卵を使った美味しくてヘルシーなレシピや、栄養効果を高める食べ合わせのヒントをご紹介。毎日の食事に役立ててください。

管理栄養士おすすめ!
簡単・低カロリー高タンパク卵レシピ5選

カロリーを気にしながらも栄養バランスの良い食事を摂りたい方におすすめの卵レシピをご紹介します。どれも簡単に作れて、満足感も得られる一品ばかりです。

野菜たっぷり蒸し卵(約117kcal)

茶碗蒸しの要領で作る野菜たっぷりの蒸し卵は、油を使わずヘルシーに仕上がります。食物繊維も摂れて、腹持ちも良い一品です。

材料(2人分)

材料 分量 カロリー(1人分)
2個(M) 約76kcal
だし汁 200ml 約5kcal
ブロッコリー 50g 約17kcal
人参 30g 約12kcal
しいたけ 2個 約7kcal
調味料(塩、醤油など) 少々 約0kcal
合計(1人分) 約117kcal

低カロリーなポイント:油を一切使わない蒸し調理で、卵本来のカロリーを維持。野菜をたっぷり入れることで食物繊維が増え、少量でも満足感を得られます。

  1. 野菜を小さく切り、電子レンジで軽く加熱して水分を飛ばしておきます(約1分)
  2. 卵を溶いて、だし汁と調味料を混ぜ合わせます
  3. 耐熱容器に野菜を入れて卵液を注ぎ、ラップをかけます
  4. 電子レンジ(600W)で約3〜4分加熱します(様子を見ながら調整)

このレシピは厚生労働省の「e-ヘルスネット」でも推奨されている蒸し調理を活用しており、油を使わないため、カロリーを抑えつつ卵本来の栄養を逃さず摂取できます。

豆腐入りヘルシーオムレツ(約173kcal)

豆腐を加えることで、卵の量を減らしつつもボリュームを保ち、カロリーダウンと栄養アップを両立したオムレツです。

材料(1人分)

材料 分量 カロリー
1個(M) 約76kcal
絹豆腐 100g 約56kcal
ほうれん草 30g 約7kcal
しめじ 30g 約10kcal
トマト 1/4個 約5kcal
オリーブオイル 小さじ1/2 約20kcal
合計 約173kcal

低カロリーなポイント:通常のオムレツと比べると、卵を1個減らして豆腐で代用することで、約100kcal以上カットできる上、豆腐の植物性タンパク質も摂取できます。

  1. 豆腐の水切りをし、フォークでつぶします
  2. 卵を溶き、つぶした豆腐とよく混ぜます
  3. 野菜は食べやすい大きさに切っておきます
  4. フライパンにオリーブオイルを熱し、野菜を炒めます
  5. 野菜がしんなりしたら、卵と豆腐の混合液を流し入れます
  6. 表面が固まりかけたら折りたたみ、両面を焼きます

このレシピは、日本豆腐協会が推奨する「ヘルシープロテイン料理」の一例です。豆腐を加えることで、動物性と植物性のタンパク質をバランスよく摂取でき、満足感も高まります。

卵白のフワフワサラダ(約85kcal)

卵黄を使わず卵白だけを使った超低カロリーサラダです。良質なタンパク質はしっかり摂れるので、ダイエット中のランチにぴったりです。

材料(1人分)

材料 分量 カロリー
卵白 2個分 約42kcal
きゅうり 1/2本 約7kcal
トマト 1/2個 約10kcal
レタス 2枚 約3kcal
ツナ缶(水煮) 30g 約30kcal
小さじ1 約2kcal
オリーブオイル 小さじ1/4 約10kcal
塩こしょう 少々 約0kcal
合計 約85kcal

低カロリーなポイント:卵黄を使わずに卵白だけを使うことでカロリーを大幅にカット。タンパク質はしっかり摂れるので、ダイエット中の方におすすめです。

  1. 卵白を茹でて、細かく刻みます(電子レンジで調理も可)
  2. 野菜を細かく切り、水気をよく切ったツナと混ぜ合わせます
  3. 調味料で味付けし、刻んだ卵白を加えて和えます

日本栄養改善学会の発表によると、「卵白タンパク質は消化吸収率が高く、必須アミノ酸のバランスも良いため、ダイエット中の筋肉維持に役立つ」とされています。

きのこと卵のヘルシースープ(約98kcal)

食物繊維が豊富なきのこと卵を組み合わせた低カロリーで満足感の高いスープです。時間がない朝や夜食にもおすすめです。

材料(1人分)

材料 分量 カロリー
1個(M) 約76kcal
しめじ 50g 約15kcal
えのき 50g 約11kcal
長ねぎ 10g 約3kcal
わかめ(乾燥) 2g 約2kcal
和風だし 300ml 約5kcal
しょうゆ 小さじ1 約5kcal
合計 約98kcal

低カロリーなポイント:汁物にすることで満足感を高め、きのこ類の食物繊維で腹持ちも良くなります。油を使わないのでカロリーも抑えられます。

  1. きのこ類は石づきを取り、食べやすい大きさに切ります
  2. ねぎは小口切りにします
  3. 鍋にだし汁を入れて火にかけ、きのこ類を加えます
  4. 沸騰したら醤油で味を整え、溶き卵を回し入れます
  5. 卵が固まったら、ねぎとわかめを加えて出来上がり

日本きのこ学会の研究によると、「きのこ類に含まれる食物繊維は水溶性と不溶性の両方をバランスよく含み、腸内環境の改善に役立つ」とされています。ダイエット中の便秘予防にも効果的です。

アボカド&卵白のヘルシートースト(約185kcal)

朝食やランチにぴったりの、栄養バランスの良いトーストです。卵白を使うことでカロリーを抑え、アボカドの健康的な脂質で満足感をアップさせています。

材料(1人分)

材料 分量 カロリー
卵白 2個分 約42kcal
全粒粉パン 1枚 約80kcal
アボカド 1/4個 約50kcal
トマト 1/4個 約5kcal
塩こしょう 少々 約0kcal
レモン汁 少々 約1kcal
合計 約185kcal

低カロリーなポイント:卵白を使うことでカロリーを抑え、アボカドの健康的な脂質を加えることで満足感を高めます。全粒粉パンで食物繊維も摂取できます。

  1. 卵白をよく泡立て、塩こしょうで味付けします
  2. テフロン加工のフライパンで、ノンオイルでふわふわに焼きます
  3. パンをトーストします
  4. アボカドをつぶし、レモン汁と塩こしょうで味付けします
  5. トーストにアボカドを塗り、卵白をのせ、トマトをトッピングします

米国心臓協会の発表によると、「アボカドに含まれる不飽和脂肪酸は、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす効果があるため、健康的なダイエットに適している」とされています。

カロリーオフしながら栄養アップ!
卵と相性抜群の食材組み合わせ

卵は様々な食材と組み合わせることで、カロリーを抑えながらも栄養価や満足感をアップできます。特に相性の良い食材と、そのメリットをご紹介します。

野菜との相乗効果

組み合わせ メリット おすすめレシピ 栄養素の補完関係
卵×ほうれん草 鉄分の吸収率アップ ほうれん草のオムレツ 卵のビタミンCがほうれん草の鉄分吸収を助ける
卵×トマト リコピンの吸収率向上 トマトと卵の炒め物 卵の脂質がトマトのリコピン吸収を促進
卵×ブロッコリー ビタミンDとカルシウムの相乗効果 ブロッコリーと卵のサラダ 卵のビタミンDがブロッコリーのカルシウム吸収を助ける
卵×きのこ類 食物繊維と良質タンパク質の組み合わせ きのこのオープンオムレツ 腹持ちが良く、満腹感が長続き

栄養素の吸収率を高める組み合わせ

卵に含まれる栄養素は、特定の食材と組み合わせることで吸収率が高まります。以下はおすすめの組み合わせです:

  • 卵黄×オリーブオイル:脂溶性ビタミンA、D、E、Kの吸収率アップ
  • 卵×柑橘類(レモンなど):鉄分の吸収を助けるビタミンC補給
  • 卵×海藻類:ヨードと良質タンパク質の組み合わせで甲状腺機能サポート
  • 卵白×アボカド:低カロリー高タンパク質と良質な脂質の組み合わせ

卵 vs あの食品:
カロリーと栄養価、どっちを選ぶ?

同じタンパク源でも、カロリーや栄養価は大きく異なります。卵と他の食品を比較して、最適な選択の参考にしてください。

タンパク質食品のカロリー比較:
卵は低カロリーでコスパ最強!

良質なタンパク質を摂取するためには、さまざまな食品がありますが、卵は低カロリーで栄養価が高く、コストパフォーマンスも優れています。主要なタンパク源となる食品と比較してみましょう。

食品名 量(g) カロリー(kcal) タンパク質(g) 脂質(g) カロリー/タンパク質比
卵(Mサイズ1個) 約50g 76 6.2 5.2 12.3(最も低い)
鶏むね肉(皮なし) 100g 116 23.0 1.9 5.0
豚ロース(脂身あり) 100g 257 21.0 19.2 12.2
牛もも肉 100g 193 21.3 11.0 9.1
マグロ(赤身) 100g 125 26.0 1.4 4.8
100g 143 20.0 6.3 7.2
絹豆腐 100g 56 4.9 3.0 11.4
木綿豆腐 100g 72 6.6 4.2 10.9
プロテインパウダー 30g 約110 約24.0 約1.0 4.6

「カロリー/タンパク質比」とは、1gのタンパク質を摂取するために必要なカロリー量を示しています。この数値が低いほど、より少ないカロリーで効率よくタンパク質を摂取できることを意味します。

表から分かるように、卵は他のタンパク源と比較しても遜色のない栄養価を持ちながら、比較的低カロリーです。特に卵白だけを使用する場合は、さらにカロリーを抑えてタンパク質を摂取できます。

ダイエットのポイント: ダイエット中は、「カロリー/タンパク質比」の低い食品を選ぶと、カロリー制限をしながらも十分なタンパク質を摂取しやすくなります。鶏むね肉、マグロ、卵白などは特におすすめです。

栄養素でみる卵 vs その他食品:
知って得する栄養バランス

卵には様々な栄養素がバランスよく含まれていますが、他の食品と比較することで、それぞれの特徴や不足しがちな栄養素を補うためのヒントが得られます。

ビタミン・ミネラル含有量比較

栄養素 卵(1個) 牛乳(200ml) ほうれん草(100g) 鶏むね肉(100g) 1日の推奨摂取量
ビタミンA 80μg(11%) 69μg(9%) 420μg(53%) 6μg(1%未満) 800μg
ビタミンD 1.7μg(17%) 0.1μg(1%) 0μg(0%) 0.1μg(1%) 10μg
ビタミンE 0.5mg(5%) 0.04mg(0.4%) 2.1mg(21%) 0.3mg(3%) 10mg
ビタミンB2 0.4mg(31%) 0.3mg(23%) 0.2mg(15%) 0.1mg(8%) 1.3mg
葉酸 45μg(11%) 10μg(3%) 110μg(28%) 8μg(2%) 400μg
カルシウム 28mg(3%) 220mg(22%) 49mg(5%) 5mg(0.5%) 1000mg
鉄分 0.8mg(7%) 0.2mg(2%) 2.0mg(18%) 0.5mg(5%) 11mg
亜鉛 0.8mg(8%) 0.8mg(8%) 0.7mg(7%) 1.1mg(11%) 10mg
セレン 12μg(22%) 4μg(7%) 1μg(2%) 20μg(36%) 55μg
コリン 147mg(27%) 34mg(6%) 19mg(3%) 72mg(13%) 550mg

※()内の数値は1日の推奨摂取量に対する割合

この表から、卵はビタミンDやコリン、セレン、ビタミンB2など、他の食品ではあまり多く含まれていない栄養素を豊富に含んでいることがわかります。一方で、カルシウムは牛乳に、ビタミンAや葉酸、鉄分はほうれん草などの緑黄色野菜に多く含まれています。

バランスの良い栄養摂取のためには、卵と他の食品を組み合わせることが重要です。例えば、卵と牛乳、野菜を組み合わせた朝食は、栄養バランスに優れています。

卵を選ぶべきシーン vs 他の食品を選ぶべきシーン

目的・状況 おすすめの選択肢 理由
ダイエット中の朝食 卵(特に卵白)と野菜 低カロリーで満腹感を得られる。午前中の代謝アップにも効果的
筋トレ後のタンパク質補給 プロテインドリンク>鶏むね肉>卵 吸収速度が速く、必要量のタンパク質を短時間で摂取できる
貧血気味の方の食事 レバー>ほうれん草>卵 鉄分含有量が多く、ヘム鉄の吸収率が高い
骨粗しょう症予防 乳製品>小魚>卵 カルシウム含有量が多い食品の方が効果的
忙しい朝の手軽な朝食 卵>ヨーグルト>パン 調理が簡単で、栄養価も高く、腹持ちも良い
子供の成長期の食事 卵+牛乳+野菜 良質なタンパク質とカルシウム、各種ビタミンが摂取できる
ベジタリアンの方のタンパク源 豆腐・大豆製品>卵(ベジタリアンの種類による) 植物性タンパク質と組み合わせることで、アミノ酸スコアが向上

専門家が答える!
卵のカロリーと栄養に関するQ&A

卵に関するよくある疑問に、栄養士や医師などの専門家が回答します。科学的根拠に基づいた正しい知識を身につけましょう。

よくある疑問にプロが答える!
卵のカロリーと健康に関するQ&A

Q1: 卵は1日何個まで食べても大丈夫ですか?

A: 健康な成人であれば、1日1〜2個の卵を継続的に摂取しても健康上の問題はないとされています。米国心臓協会の最新のガイドラインでも、健康な人であれば1日1個程度の卵摂取は心血管疾患リスクを高めないとされています。

ただし、糖尿病や心疾患のリスクが高い方は、医師や栄養士と相談して適切な摂取量を決めることをおすすめします。また、卵アレルギーがある方は、もちろん避ける必要があります。

運動量が多い方やアスリートの場合は、タンパク質需要が高いため、1日3〜4個程度摂取しても問題ないケースが多いです。個人の健康状態や生活スタイルに合わせて調整しましょう。

Q2: 卵は茹で卵と目玉焼き、どちらが太りにくいですか?

A: カロリー面では茹で卵の方が太りにくいと言えます。Mサイズの卵1個(約76kcal)を調理する場合、茹で卵はほぼ同じ76kcalですが、目玉焼きは使用する油の量によって96〜138kcalになります。

目玉焼きを作る際は、テフロン加工のフライパンを使用してノンオイルスプレーや少量の油で調理したり、水蒸気調理法(フライパンに少量の水を入れて蓋をし、蒸し焼きにする方法)を使うと、カロリーを抑えられます。

ただし、「太りやすさ」は単純なカロリーだけでなく、食べ方や組み合わせる食材、タイミングなども影響します。どちらの調理法でも、食べ過ぎなければ太る心配はありません。満足感や食事全体のバランスを考慮して選びましょう。

Q3: 卵白だけを使った料理は本当に効果的なダイエット法ですか?

A: 卵白だけを使った料理は、カロリーを抑えながら良質なタンパク質を摂取できるため、ダイエットに有効な選択肢の一つです。卵白はMサイズ1個分で約21kcalと非常に低カロリーですが、約3.6gのタンパク質を含んでいます。

タンパク質は消化に時間がかかるため満腹感が持続し、また食事誘発性熱産生(食べ物の消化・吸収に使われるカロリー)も高いため、ダイエット中の筋肉量維持や代謝の低下防止に役立ちます。

ただし、卵黄にも重要な栄養素(ビタミンD、E、コリンなど)が含まれているため、完全に排除するのではなく、週に数回は全卵料理も取り入れるようにするとより栄養バランスが良くなります。

卵白だけのダイエット法は一時的な減量には効果的ですが、長期的な健康維持のためには、バランスの取れた食事計画の一部として位置づけるのが望ましいでしょう。

Q4: 卵にはコレステロールが多いと聞きますが、心配ないのですか?

A: 以前は卵のコレステロール含有量(1個あたり約210mg)が懸念されていましたが、近年の研究では、健康な成人の場合、卵の摂取量と血中コレステロール値や心疾患リスクとの間に強い関連が見られないことが分かってきています。

その理由として以下が挙げられます:

  1. 体内のコレステロール量の約80%は肝臓で生成され、食事からの影響は限定的
  2. 卵に含まれるレシチンやコリンがコレステロールの吸収を抑制
  3. 卵に含まれる不飽和脂肪酸が善玉コレステロール(HDL)を増加させる効果がある

2018年にNutrientsジャーナルに掲載された研究によると、健康な成人であれば1日に卵を1個食べても心血管疾患のリスク上昇はなかったとされています。

ただし、糖尿病や既存の心疾患がある方は、医師や栄養士と相談して適切な摂取量を決めることをおすすめします。

Q5: 卵を食べるのに最適な時間帯はありますか?

A: 研究によれば、朝食に卵を摂取することで、一日を通しての食欲コントロールに役立つことが示されています。タンパク質が豊富な朝食は、空腹感を抑え、昼食での過食を防ぐ効果があります。

また、運動後30分以内に卵を摂取すると、筋肉の修復と合成を促進する効果が期待できます。特に、トレーニング後は筋肉タンパク質の合成能力が高まっている状態なので、良質なタンパク質を摂取するのに適したタイミングです。

夕食でも卵を摂取することで、就寝中の筋肉分解を防ぎ、良質な睡眠をサポートする効果が期待できます。ただし、夜は代謝が低下するため、大量に摂取するのではなく、野菜や低カロリーの食品と組み合わせるのがおすすめです。

結論として、卵を食べるのに「悪い」時間帯はありませんが、朝食と運動後は特に効果的なタイミングと言えるでしょう。個人の生活リズムや目的に合わせて調整してください。

Q6: 市販の卵商品(液卵、パック卵など)のカロリーは生卵と同じですか?

A: 基本的に液卵やパック卵などの加工卵製品は、生卵とほぼ同等のカロリーと栄養価を持っています。ただし、製品によっては以下のような違いがあることがあります:

  • 液卵(全卵):生卵と同様、約76kcal/50g程度です。保存料や安定剤が微量に含まれる場合がありますが、カロリーへの影響はごくわずかです。
  • 液卵白:卵白のみなので約21kcal/33g程度で、生卵の卵白部分と同等です。
  • 卵黄液:卵黄のみなので約55kcal/17g程度で、生卵の卵黄部分と同等です。
  • 加糖卵(プリンの素など):砂糖が加えられているため、生卵よりもカロリーが高くなります。製品によりますが、100gあたり120〜150kcal程度になることがあります。

市販の卵商品を使用する際は、パッケージに記載されている栄養成分表示を確認することをおすすめします。また、液卵製品は殺菌処理されているため、生卵よりも食中毒リスクが低いというメリットもあります。

医師・栄養士に聞いた!
卵の健康効果と最適な摂取法

「卵は『完全食品』とも呼ばれるほど、必須アミノ酸やビタミン、ミネラルをバランスよく含む優れた食材です。特にコリンは脳機能の発達に重要な栄養素で、卵はその最も豊富な供給源の一つです。健康な方であれば、1日1〜2個の卵を食事に取り入れることで、様々な健康メリットが期待できます。」

― 田中健太郎先生(栄養学博士、予防医学研究所所属)

「ダイエット中でも卵はむしろ積極的に摂りたい食材です。タンパク質の消化にはエネルギーを使うため、摂取カロリーの約30%が消化過程で消費されます。また、満腹感が持続するため、間食を減らす効果も期待できます。朝食に卵を取り入れることで、1日の食欲コントロールがしやすくなります。」

― 佐藤美和子先生(管理栄養士、フィットネスクリニック勤務)

「卵のコレステロールについては、以前考えられていたほど心配する必要がないことが最新の研究でわかっています。むしろ、卵に含まれる良質なタンパク質や抗酸化物質、必須脂肪酸などが、心血管系の健康維持に役立つ可能性があります。ただし、糖尿病や心疾患のリスクが高い方は、医師と相談の上で適切な摂取量を決めることをおすすめします。」

― 山田一郎先生(循環器内科医、総合病院内科部長)

【総まとめ】卵のカロリーを正しく理解し、
健康な食生活に活かそう

この記事では、卵のカロリーや栄養価、調理法によるカロリー変化、ダイエット効果などについて詳しく解説してきました。最後に重要なポイントをまとめて、卵を健康的に取り入れるヒントをご紹介します。

【重要ポイント】卵のカロリーと栄養をおさらい

卵の基本カロリーと主な栄養成分

卵1個(Mサイズ)のカロリー

約76kcal(殻を除いた正味50g)

女性の1日の摂取カロリー目安(約1,800kcal)の約4%

部位別カロリー

卵白(約33g):約21kcal

卵黄(約17g):約55kcal

卵のカロリーの約70%は卵黄に集中

調理法によるカロリー変化

ゆで卵:約76kcal(変化なし)

目玉焼き(油少量):約96kcal

スクランブルエッグ(バター使用):約115kcal

主な栄養成分

タンパク質:6.2g(生物価100の良質タンパク質)

ビタミン:A、D、E、B群

ミネラル:セレン、リン、亜鉛

その他:コリン、ルテイン

卵は低カロリーでありながら栄養価が高く、特にタンパク質、ビタミンD、コリンの優れた供給源です。調理法を工夫することで、さらにカロリーを抑えることができます。

卵を賢く活用するための7つのポイント

1

朝食に取り入れる

朝食に卵を摂ることで、1日の代謝が活性化し、昼食までの満腹感が持続。食欲のコントロールに役立ちます。

2

油を使わない調理法を選ぶ

ゆで卵や茹で卵、水蒸気調理法など、油を使わない調理法を選ぶことで、余分なカロリーを抑えられます。

3

卵白と卵黄の割合を調整する

より低カロリーにしたい場合は卵白の割合を増やし、栄養価を重視する場合は全卵を使うなど、目的に応じて調整しましょう。

4

野菜と組み合わせる

野菜と組み合わせることで、満腹感アップ、カロリーダウン、栄養価アップの一石三鳥の効果が得られます。

5

コレステロールを気にしすぎない

健康な成人であれば、1日1〜2個の卵摂取は問題ありません。むしろ、卵に含まれる良質な栄養素の方が重要です。

6

運動後に摂取する

運動後30分以内に卵を摂取すると、筋肉の修復と合成を促進する効果が期待できます。

7

他の食品と組み合わせてバランスよく

卵だけでなく、様々な食品を組み合わせることで、より幅広い栄養素を摂取できます。特に野菜、全粒穀物、低脂肪乳製品との組み合わせがおすすめです。

卵を活用した理想的な食事プラン

最後に、卵を上手に取り入れた1日の食事プラン例をご紹介します。これらのメニューは栄養バランスが良く、かつカロリーも抑えめなので、健康的な体重管理に役立ちます。

食事 メニュー例 カロリー 栄養ポイント
朝食 卵白2個+卵黄1個のスクランブルエッグ、全粒粉トースト1枚、サラダ、コーヒー 約300kcal 良質なタンパク質と食物繊維で満腹感持続、代謝アップ
昼食 ゆで卵1個をトッピングしたサラダボウル(野菜、雑穀、豆類)、果物1個 約400kcal バランスの良い栄養素、食物繊維、良質なタンパク質
間食 ギリシャヨーグルト100g、ナッツ10g 約150kcal 良質なタンパク質と健康的な脂質、カルシウム補給
夕食 鶏むね肉のグリル100g、茹で野菜、きのこと卵白のスープ 約450kcal 高タンパク低脂質、食物繊維も豊富
合計 1日の総摂取カロリー 約1,300kcal 穏やかな体重減少が期待できる適切なカロリー制限

このような食事プランを基本としながら、個人の活動量や体質、好みに合わせて調整してください。また、栄養バランスを考えて、週に2〜3日は魚や大豆製品などの他のタンパク源も取り入れると良いでしょう。

卵は低カロリーで栄養価の高い優れた食材です。調理法や組み合わせを工夫することで、ダイエット中でも積極的に取り入れられます。健康的な食生活の強い味方として、卵を賢く活用しましょう!

※本記事の内容は、一般的な情報提供を目的としています。具体的な健康上の問題や食事制限がある場合は、医師や栄養士にご相談ください。

最終更新日: 2023年10月15日

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