卵1個のカロリーは何kcal?調理法別カロリー&栄養価も紹介

毎日の食卓に欠かせない卵、1個あたり正確に何カロリーあるかご存知ですか?本記事では、卵1個のカロリーをサイズ別、調理法別に詳しく解説します。実は卵のカロリーは約76kcal(Mサイズ)と低カロリーながら、良質なタンパク質やビタミン、ミネラルを豊富に含む栄養価の高い食材なんです。卵かけご飯や親子丼など、組み合わせる食材によってカロリーがどう変わるのかも紹介します。

卵は日本の食卓に欠かせない食材ですが、ダイエットや健康管理のために「卵1個で何kcalなの?」と気になる方も多いのではないでしょうか。ここでは卵のサイズ別カロリーや重量について詳しく解説します。

卵の栄養成分と健康効果

あなたの健康をサポートする完全食品

卵は「完全食品」とも呼ばれるほど、栄養バランスに優れた食材です。 たった1個で多くの栄養素を摂取できるため、日々の食事に取り入れやすく、健康維持に役立ちます。

この記事では卵に含まれる栄養成分と、その健康効果について詳しく見ていきましょう。 ダイエット中の活用法やカロリーに関する誤解と事実など、知っていると役立つ情報を分かりやすくご紹介します。

卵のサイズ別カロリー一覧

卵は大きさによってカロリーが異なります。 日本で流通している卵は、重量によってSS、S、MS、M、L、LLとサイズ分けされています。 それぞれのサイズごとのカロリー値を見てみましょう。

サイズ 重量(殻込み) 可食部重量(約) カロリー(kcal)
SS 40g未満 35g前後 約51kcal
S 40g以上〜52g未満 45g前後 約66kcal
MS 52g以上〜58g未満 50g前後 約73kcal
M 58g以上〜64g未満 54g前後 約79kcal
L 64g以上〜70g未満 60g前後 約88kcal
LL 70g以上 65g以上 約95kcal以上

厚生労働省の食品成分データベースによると、卵100gあたり約146kcalとされています。 卵のサイズによって含まれるカロリーは異なりますので、正確な栄養管理をしたい方はサイズを確認するとよいでしょう。

卵の可食部と殻の重量

卵1個の重量を考える際、殻の重量も考慮する必要があります。 一般的に、卵の殻は全体重量の約10〜12%を占めています。

例えば、Mサイズの卵(殻込みで約60g)の場合:

  • 卵全体の重量:約60g
  • 殻の重量:約6〜7g
  • 可食部の重量:約53〜54g

卵を料理に使う際は、実際に食べられる部分(可食部)の重量を把握しておくと、 より正確にカロリー計算ができます。

ダイエット中の卵の摂取量の目安

低活動レベル

デスクワーク中心の方は1日1個の卵を基本として。
油の使用を最小限に。

中活動レベル

軽い運動をする方は1日1〜2個の卵。
調理法に注意して摂取しましょう。

高活動レベル

定期的な運動をする方は1日2個の卵。
筋肉修復のサポートに効果的です。

以前は、コレステロール値が気になる方には卵の摂取を制限するよう指導されていましたが、 最近の研究では、健康な成人であれば1日1〜2個の卵を食べても問題ないとされています。

日本栄養・食糧学会誌でも、卵の摂取とコレステロール値の関係について新たな見解が示されています。

卵に含まれる主要栄養素

卵1個(Mサイズ約60g)には、様々な栄養素がバランスよく含まれています。 主な栄養成分を見ていきましょう。

栄養素 含有量(1個あたり) 1日の推奨量に対する割合
タンパク質 約6.2g 10〜13%
脂質 約4.7g 8〜10%
ビタミンA 約80µg 約10%
ビタミンD 約1.7µg 約17%
ビタミンB2 約0.4mg 約29%
ビタミンB12 約0.5µg 約21%
葉酸 約25µg 約6%
コリン 約147mg 約27%
セレン 約15µg 約27%

特筆すべき点: 卵には必須アミノ酸がバランスよく含まれています。必須アミノ酸とは体内で合成できないため、 食事から摂取する必要があるアミノ酸のことで、卵はその理想的な供給源となります。

また、厚生労働省の日本人の食事摂取基準によれば、卵は良質なタンパク質源として推奨されています。

卵黄と卵白の栄養価の違い

卵は卵黄(黄身)と卵白(白身)に分けられますが、 それぞれに含まれる栄養素には大きな違いがあります。

卵黄の栄養成分

卵黄は卵全体の約30%の重量ですが、 栄養素の多くはこの部分に集中しています。

  • 脂溶性ビタミン(A、D、E、K)のほぼすべて
  • 脂質の約95%
  • コレステロールのほぼ100%
  • カロテノイド(ルテイン、ゼアキサンチン)
  • コリンの約90%
  • 鉄、亜鉛、セレン、リンなどのミネラル
  • タンパク質の約40%

卵白の栄養成分

卵白は卵全体の約60%を占め、 低カロリーでタンパク質が豊富です。

  • タンパク質の約60%
  • ほぼ脂質を含まない
  • ナトリウム、カリウム、マグネシウムなどのミネラル
  • リボフラビン(ビタミンB2)
  • ナイアシン

卵黄の特徴: ルテインとゼアキサンチンは目の健康維持に重要で、加齢による黄斑変性症のリスク低減に役立つとされています。 特に、卵に含まれるこれらの成分は脂質と共に存在するため、体内での吸収率が高いという特徴があります。

卵白の特徴: 「アルブミン」という良質なタンパク質が豊富に含まれており、筋肉の修復や成長をサポートする効果があります。 そのため、アスリートや筋トレをしている方のプロテイン源として人気があります。

日本栄養・食糧学会誌の研究によると、卵白タンパク質は消化吸収率が高く、 必須アミノ酸スコアも100と最高値を示しています。

コリンの宝庫としての卵

卵はコリンの最も優れた食品源の一つです。コリンは細胞膜の構成成分であり、 神経伝達物質アセチルコリンの前駆体として機能します。

特に妊婦さんや授乳中の方にとって、胎児や乳児の脳の発達に重要な栄養素とされています。

卵1個のコリン
147mg (35%)
成人女性の推奨量
425mg (100%)
妊婦の推奨量
450mg (106%)

1個の卵に含まれるコリン(約147mg)は、成人女性の1日の推奨摂取量(425mg)の約35%、 妊婦さんの推奨摂取量(450mg)の約33%を満たします。

海外の研究によると、コリン摂取は認知機能の向上や肝機能の改善にも関連しているとされています。

良質なタンパク質源としての卵

卵は「完全タンパク質」と呼ばれることもあるほど、タンパク質の質が優れている食品です。

卵のタンパク質の特徴

  • 9種類すべての必須アミノ酸をバランスよく含む
  • 消化吸収率が高い(生物価100と評価される)
  • アミノ酸スコアが100(理想的なバランス)
  • 低コストで手に入る良質なタンパク質源

卵のタンパク質は人体が最も効率よく利用できる形で存在しているため、 「タンパク質の質」を評価する指標である生物価では、ほぼ満点の評価を受けています。 これは他のタンパク質源(肉、魚、豆類など)と比較しても特に優れています。

筋肉づくりと卵のタンパク質

卵は筋トレ愛好家やアスリートに昔から愛用されてきました。その理由として:

  • 筋肉の合成に必要な分岐鎖アミノ酸(BCAA)が豊富
  • トレーニング後の筋肉修復を促進
  • ロイシンを多く含み、筋タンパク質合成のシグナルとなる
  • 運動後の回復をサポートする栄養素のバランスが良い

日本体力医学会の研究によると、運動後のタンパク質摂取は筋肉合成を促進し、 卵のようなアミノ酸バランスに優れた食品は特に効果的とされています。

調理法別の卵1個あたりのカロリー変化

卵は調理法によってカロリー値が変化します。油を使う調理法ではカロリーが増加し、 茹でたり蒸したりする調理法では比較的カロリーを抑えることができます。

ここでは、代表的な調理法別に卵1個あたりのカロリー変化を詳しく見ていきましょう。

調理法 カロリー 備考
生卵 約76kcal 最もカロリーが低い
ゆで卵 約77kcal 生卵とほぼ同じ
目玉焼き 約94〜130kcal 使用油量による
スクランブルエッグ 約90〜130kcal 牛乳・バター・油の量による
茶碗蒸し 約100〜120kcal 具材を含む
オムレツ 約110〜140kcal プレーンの場合(具材追加でさらに増加)
目玉焼きのカロリー詳細
使用油量 追加カロリー 総カロリー
油なし(ノンスティック調理器具使用) 0kcal 約76kcal
小さじ1/2(約2g) 約18kcal 約94kcal
小さじ1(約4g) 約36kcal 約112kcal
大さじ1/2(約6g) 約54kcal 約130kcal

このように、同じ卵1個を使用した料理でも、調理法によってカロリーに差が生じます。 ダイエット中は油を使わない茹で卵や蒸し料理を選ぶと良いでしょう。

また、油を使う場合でも、量を調整したり、ヘルシーオイルを選ぶことでカロリーコントロールが可能です。

卵は調理法を工夫することで、カロリーを抑えながらも栄養豊富で満足感のある食事を実現できる優れた食材です。 毎日の食事に取り入れるなら、調理法をバラエティ豊かに変えて飽きないようにするのもおすすめです。

卵料理と組み合わせる食材によるカロリー増加

卵1個自体のカロリーを理解したところで、実際の食事では卵をそのまま食べることはあまりなく、 他の食材と組み合わせて調理することが多いですよね。

この章では、卵料理に他の食材を組み合わせた場合のカロリー変化について詳しく見ていきましょう。

卵かけご飯のカロリー

朝食の定番「卵かけご飯」は、シンプルながらも栄養満点の料理です。

材料 カロリー
卵(Mサイズ) 1個(約60g) 約90kcal
白米 茶碗1杯(150g) 約252kcal
醤油 小さじ1(約5g) 約3kcal
合計 約345kcal

卵かけご飯に、刻みのりや長ネギを加えても、カロリーはほとんど変わりません。 白米の量を調整することで、より手軽にカロリーコントロールができます。 例えば、白米を100gに減らすと、全体で約80kcal減となります。

親子丼に使われる卵のカロリー

材料 カロリー
2個(約120g) 約180kcal
鶏もも肉 100g 約200kcal
玉ねぎ 1/2個(約100g) 約37kcal
調味料 適量 約70kcal
白米 茶碗1杯(150g) 約252kcal
合計 約739kcal

親子丼1人前のカロリーは約739kcalとなり、卵だけのカロリーと比べると 約8倍になります。

ダイエット中の方は、鶏肉を胸肉に変更したり(約40kcal減)、 卵を1個に減らす(約90kcal減)などの工夫をすると良いでしょう。

マヨネーズと卵のカロリー関係

マヨネーズ(大さじ1)
109kcal
ハーフマヨネーズ
54kcal
卵1個(Mサイズ)
90kcal

マヨネーズ大さじ1杯のカロリーは、卵1個分よりも高いことがわかります。 つまり、卵料理にマヨネーズを加えると、そのカロリーは大幅に増加します。

卵サラダのカロリー内訳(2人前)
  • ゆで卵2個: 約180kcal
  • マヨネーズ大さじ2: 約218kcal
  • きゅうり1/2本: 約7kcal
  • 合計: 約405kcal
  • 1人前: 約202.5kcal

卵サラダのカロリーの約54%がマヨネーズ由来です。 カロリーハーフのマヨネーズを使用することで、約109kcal削減できます。

ダイエット中の卵摂取について

ダイエット中の食事選びに悩んでいる方は多いのではないでしょうか。 実は卵は低カロリーでありながら栄養価が高く、ダイエット中の強い味方になります。

ここでは、ダイエット中における卵の効果的な取り入れ方について詳しくご紹介します。

卵1個を食べる適切なタイミング

朝食での卵摂取のメリット

朝食に卵を取り入れると、一日のエネルギー消費をサポートする効果が期待できます。 朝食で良質なタンパク質を摂ることで、満腹感が持続し、昼食までの間食を防ぐことができます。

アメリカの研究では、朝食に卵を食べたグループは、同カロリーのベーグルを食べたグループと比較して、 昼食時のカロリー摂取量が少なかったという結果も出ています。

また、朝食に卵を取り入れることで、血糖値の急激な上昇を抑え、 エネルギーを安定して供給できるため、午前中の活動をサポートします。

運動前後の卵摂取のメリット

運動後30分以内に卵を摂取すると、筋肉の修復と成長を促進する効果があります。 特にトレーニング後は、良質なタンパク質である卵が筋肉の回復を助け、基礎代謝の向上につながります。

運動前に卵を食べる場合は、消化に時間がかかるため、運動の1〜2時間前に摂取するのが理想的です。 消化に負担をかけないように、ゆで卵や茹でた卵白がおすすめです。

卵を活用した低カロリーレシピ

簡単ヘルシーオムレツ(約137kcal)

材料(1人前):

  • 卵 1個(約90kcal)
  • ほうれん草 30g(約7kcal)
  • トマト 1/2個(約10kcal)
  • きのこ類 30g(約10kcal)
  • オリーブオイル 小さじ1/2(約20kcal)
  • 塩・こしょう 少々(約0kcal)

作り方:

  1. 野菜をみじん切りにし、軽く炒めておきます。
  2. 卵を溶いて塩こしょうで味付けし、炒めた野菜と混ぜます。
  3. フライパンにオリーブオイルを薄く敷き、卵液を流し入れて弱火で焼き上げます。

テフロン加工のフライパンを使えば、油の量をさらに減らすことができます。 オリーブオイルに含まれるオレイン酸は、体内の脂肪燃焼をサポートする効果も期待できます。

ささみと卵の低カロリーサラダ(約162kcal)

材料(1人前):

  • ゆで卵 1個(約90kcal)
  • 鶏ささみ 1本(約30g)(約30kcal)
  • レタス 2枚(約5kcal)
  • きゅうり 1/2本(約7kcal)
  • プチトマト 3個(約10kcal)
  • レモン汁 小さじ1(約0kcal)
  • オリーブオイル 小さじ1/2(約20kcal)

作り方:

  1. ささみを茹でて冷ましてほぐし、ゆで卵は8等分にカットします。
  2. 野菜は食べやすい大きさに切ります。
  3. 全ての材料をボウルに入れてレモン汁、オリーブオイル、塩こしょうで和えます。

マヨネーズの代わりにレモン汁とオリーブオイルを使用することで、 健康的な脂質を摂りながらカロリーを抑えられます。

ダイエット中は、単に食事量を減らすのではなく、栄養バランスの良い食事を心がけることが重要です。 卵は良質なタンパク質源として、健康的な減量をサポートしてくれる食材といえるでしょう。

卵のカロリーに関する誤解と事実

卵は私たちの食卓に欠かせない食材ですが、そのカロリーや栄養価については様々な誤解が存在しています。 この章では、卵に関する一般的な誤解と科学的事実について詳しく解説していきます。

「卵はコレステロールが高いから避けるべき」は本当か

卵、特に卵黄には確かにコレステロールが含まれています。 1個の卵(Mサイズ)に含まれるコレステロール量は約186mgと言われており、 これは以前の栄養指導では「控えるべき」とされていました。

しかし、近年の研究では、卵に含まれるコレステロールと血中コレステロール値の関係性は 以前考えられていたほど強くないことがわかってきました。

従来の考え方 最新の研究による見解
卵のコレステロールが直接血中コレステロールを上昇させる 食事由来のコレステロールが血中コレステロール値に与える影響は個人差が大きい
卵の摂取は心臓病のリスクを高める 適度な卵の摂取は多くの人にとって心臓病リスクを高めない
卵は毎日食べるべきではない 健康な成人なら1日1〜2個程度の卵は問題ない

実際には、卵に含まれるレシチンやアンチオキシダントなどの成分が、 むしろ健康維持に役立つという研究結果も出ています。

日本栄養・食糧学会の調査報告によると、健康な人であれば卵を毎日食べても 血中コレステロール値に大きな影響はないとされています。

まとめ 〜卵の栄養と健康効果〜

卵1個のカロリーは、一般的なMサイズ(殻を除いた可食部約50g)で約76kcalであることがわかりました。 サイズによって若干の差はあるものの、非常に栄養価の高い食材であることがポイントです。

調理法によってもカロリーは変化し、生卵が最も低く、油を使う調理法ではカロリーが増加します。

卵の主な魅力ポイント

  • 🥚
    必須アミノ酸を含む良質なタンパク質源
  • 🍳
    ビタミンA、D、E、B群、鉄分やコリンなど多様な栄養素
  • 🥗
    低カロリーながら満腹感を得られる
  • 👨‍🍳
    調理法や組み合わせる食材によりカロリーコントロールが可能
  • ❤️
    最新の研究では、健康な人なら1日1〜2個の摂取は問題なし

ダイエット中の方も、高タンパク低カロリーの卵を上手に活用することで、 満腹感を得ながら栄養バランスを整えることができます。 特に朝食に取り入れると、その後の食欲抑制にも効果的です。

たまご豆腐や茹で卵を使ったサラダなど、工夫次第で様々な低カロリーメニューに活用できます。

また、特別な卵(ブランド卵)についても、基本的なカロリーはほぼ同じであり、 違いは主に栄養素の含有量や生産方法にあることがわかりました。 自分のライフスタイルや価値観に合った卵を選ぶことで、 より健康的な食生活を実現できるでしょう。

出典:日本栄養・食糧学会誌、日本ビタミン学会、日本体力医学会、厚生労働省 食事摂取基準

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次