絆養鶏場について
家族の笑顔を守るために、私が選んだ道
「この卵、本当に安全なのだろうか?」
ある日、スーパーで買い物をしていた時のこと。大量に並んだ卵を手に取りながら、ふと疑問がよぎりました。価格は驚くほど安い。けれど、その背景には何があるのだろう?
「いつ産まれたのかわからない卵を、愛する子どもに食べさせてもいいのか?」
そう考えた瞬間、心に決意が生まれました。
「自分で、安心できる卵を作ろう。」
それが、養鶏を始めたきっかけでした。

こだわり抜いた、理想の環境づくり
卵を作ると決めたものの、ただ鶏を飼うだけでは不十分です。私はまず「どんな環境なら、最高の卵が生まれるのか」を徹底的に調べました。
答えは明確でした。
「ストレスのない環境こそが、鶏にとって最良の場所である。」
だからこそ、私は平飼い養鶏にこだわりました。広々とした土地に放し飼いにし、鶏たちが自由に動き回れる環境を整える。自然の光を浴び、風を感じながらのびのびと過ごすことで、鶏たちの健康も守られ、結果として栄養価の高い卵が生まれるのです。
ただの「卵生産」ではなく、「命を育てる」という意識を持ち続けながら、一つひとつ丁寧に環境を整えていきました。



300種類以上の卵を研究し、
たどり着いた至高の味
卵の味はエサで決まる。
この言葉を聞いたとき、私は衝撃を受けました。確かに、鶏が食べるものによって卵の風味や栄養価が変わる。では、一体どんなエサが最高なのか?
答えを見つけるため、私は市場に出回るあらゆる卵を研究しました。その数、300種類以上。どんなエサが使われているのか、どんな育て方をしているのか。試行錯誤を繰り返しながら、ついに「これだ」と思えるエサの配合を完成させました。
その結果、生まれた卵はこれまでにない濃厚な味わいと、栄養価の高さを誇るものとなりました。
「これなら、安心して子どもに食べさせられる。」
その瞬間、ようやく理想の卵にたどり着いたことを実感しました。
建設業からの転身—すべては笑顔のために
元々、私は建設業を営んでいました。街づくりに携わりながら、多くの人々の暮らしを支える仕事。しかし、家族の健康を考えたとき、ふと気づいたのです。
「本当に大切なのは、暮らしの『基盤』だけでなく、日々の『食』なのではないか?」
それまでの仕事を辞めるのは簡単ではありませんでした。長年積み上げてきたものを手放し、まったく異なる世界に飛び込む。けれど、家族の笑顔のため、そして地域の人々の健康のためなら、迷いはありませんでした。
自ら土地を整備し、鶏の生育環境を徹底的に追求する。そして今、自然豊かな当別町で平飼い養鶏を実現し、納得のいく環境で卵を生産しています。
「一人でも多くの人に、本当に美味しくて安心できる卵を届けたい。」
その想いを胸に、私は今日も鶏たちと向き合い、最高の卵を作り続けています。
夢は尽きない——世界中の子どもたちの笑顔のために
私の挑戦は、まだ始まったばかりです。
「安心・安全で、栄養価の高い卵をもっと多くの人に届けたい。」
それは日本国内にとどまらず、世界中の子どもたちの健康と笑顔につながると信じています。
日々の食卓に並ぶ卵。それが、どこで、どんな風に作られたのか。
もし少しでも気になったなら、ぜひ一度、私たちの卵を食べてみてください。
きっと、その違いを感じてもらえるはずです。
そして、その一つひとつに込められた「家族の笑顔を守るための想い」を感じてもらえたなら、これ以上の幸せはありません。
絆養鶏場代表
笠井 政宏