卵の賞味期限は採卵後いつまで?保存方法別徹底解説!

冷蔵庫にいつもある卵。でも、パックに書いてある賞味期限って、いつから数えてるんでしょうか?実はこれ、採卵日から数えた日数なんです。スーパーで買った卵、いつ採卵されたか分からなくて不安…という方も多いのではないでしょうか。この記事では、卵の賞味期限の表示の意味や、冷蔵・常温・冷凍それぞれの保存方法別の賞味期限、さらに鮮度を見分ける方法まで、卵の賞味期限に関する疑問をまるっと解決します!賞味期限切れの卵を安全に美味しく食べる方法や、サルモネラ菌食中毒の予防策もご紹介するので、卵を無駄なく安心して使い切ることができますよ。この記事を読めば、もう卵の賞味期限に悩まされることはありません!家族みんなが大好きな卵料理を、もっと安心して楽しめるようになります。

目次

1. 卵の賞味期限と消費期限の違い

卵を買う時、パックに記載されている日付をよく見ると「賞味期限」と書かれていることに気づきますか?実は、卵には「消費期限」ではなく「賞味期限」が設定されています。この2つの違いを理解することは、卵を安全に美味しく食べる上でとても重要です。

賞味期限とは、記載された保存方法を守って保存した場合に、美味しく食べられる期限のことです。つまり、賞味期限を過ぎてもすぐに食べられないわけではありません。ただし、賞味期限が過ぎると風味や品質が徐々に落ちていくため、できるだけ期限内に食べるのがおすすめです。

一方、消費期限とは、定められた保存方法を守って保存した場合に、安全に食べられる期限のことです。消費期限を過ぎた食品は、食中毒のリスクが高まるため、食べるのは避けましょう。主に傷みやすい生鮮食品(弁当、おにぎり、サンドイッチ、カット野菜、生菓子など)に表示されています。

卵は、適切に冷蔵保存することでサルモネラ菌の増殖を抑えられ、比較的長く保存できる食品です。そのため、賞味期限が設定されています。ただし、これはあくまで生食した場合の期限です。加熱調理すれば、賞味期限が多少過ぎても食べることができます(後述します)。

項目賞味期限消費期限
定義美味しく食べられる期限安全に食べられる期限
対象食品比較的保存性の高い食品(卵、牛乳、ヨーグルト、チーズ、ハム、ソーセージなど)傷みやすい食品(弁当、おにぎり、サンドイッチ、カット野菜、生菓子など)
期限切れ後の安全性期限切れ後すぐに危険になるわけではないが、風味や品質が低下する期限切れ後は食中毒のリスクが高まるため、食べるのは避ける

詳しくは消費者庁 食品表示基準についてをご確認ください。

2. 卵の賞味期限の表示について

卵のパックには賞味期限が表示されていますが、この表示にはいくつかのルールと重要な意味があります。正しく理解することで、卵を安全かつ美味しく食べることができます。

2.1 パックに記載されている賞味期限の意味

卵のパックに記載されている賞味期限は、「生食で安全に食べられる期限」を示しています。この賞味期限は、適切な保存方法(冷蔵庫で10℃以下)で保存した場合に保証される期限です。つまり、賞味期限内であれば、生卵として安心して卵かけご飯やお菓子作りなどに利用できます。

ただし、賞味期限はあくまで生食の目安です。賞味期限を過ぎたからといってすぐに食べられないわけではありません。後述するように、適切な加熱調理をすれば、賞味期限切れ後も一定期間は美味しく食べることができます。

また、卵の賞味期限は、パック詰めされた日から計算されています。採卵日ではありませんので注意が必要です。農林水産省のHPでは、賞味期限の設定の考え方について詳しく説明されています。

2.2 賞味期限切れの卵っていつまで食べられる?

賞味期限切れの卵は、すぐに腐るわけではありませんが、生食は避けましょう。サルモネラ菌などの食中毒のリスクが高まるためです。ただし、十分に加熱調理(中心部が75℃で1分以上)すれば、賞味期限切れ後も一定期間は食べることができます。

具体的な期間は保存状態によって異なりますが、冷蔵保存の場合、賞味期限から1週間程度は加熱調理すれば食べられることが多いです。ただし、これはあくまで目安であり、卵の状態をよく確認することが重要です。少しでも異臭や変色がある場合は、使用を控えましょう。下記の表は目安として参考にしてください。

保存方法賞味期限切れ後の目安注意点
冷蔵保存約1週間必ず加熱調理すること。卵の状態をよく確認する。
冷凍保存約1ヶ月解凍後、速やかに加熱調理すること。
常温保存推奨しない食中毒のリスクが高いため、賞味期限切れ後は避ける。

より詳しい情報は日本養鶏協会のウェブサイトなどを参照してください。

卵の鮮度を自分で確認する方法については、後の章で詳しく解説します。

3. 保存方法別の卵の賞味期限(採卵後)

卵の賞味期限は保存方法によって大きく変わります。冷蔵、常温、冷凍それぞれの場合について、採卵後いつまで食べられるのか、具体的な保存方法や注意点と合わせて解説します。

3.1 冷蔵保存の場合

冷蔵庫での保存は、卵の鮮度を保つ最も一般的な方法です。適切な温度管理と保存方法によって、採卵後数週間は美味しく食べられます。

3.1.1 冷蔵庫の適切な保存場所

冷蔵庫のドアポケットではなく、庫内の奥の方に保存しましょう。ドアポケットは開閉のたびに温度変化が大きく、卵の鮮度低下につながる可能性があります。野菜室での保存も避けてください。野菜室は湿度が高いため、卵の殻にカビが生える原因となることがあります。

3.1.2 パックのままで保存すべき理由

卵は購入したパックのまま保存することが大切です。パックは卵を外部の衝撃から守り、乾燥を防ぐ役割を果たします。また、パックには賞味期限が記載されているため、管理もしやすくなります。卵を他の容器に移し替える場合は、密閉容器に入れて冷蔵庫に保存しましょう。

3.1.3 卵を冷蔵保存する際の注意点

卵を割ってしまった場合は、速やかに使い切るようにしましょう。割れた卵は雑菌が繁殖しやすいため、長期間の保存は危険です。また、冷蔵庫から出した卵を常温に長時間放置すると、結露が発生し、雑菌が繁殖しやすくなるため注意が必要です。温度変化の少ない場所で保存し、使用するときは冷蔵庫から出してすぐに調理するようにしましょう。

具体的な保存期間は、パックに記載されている賞味期限を目安にしてください。一般的には、冷蔵保存で採卵後約2~3週間が賞味期限とされています。(農林水産省:家庭における食品の保存方法

3.2 常温保存の場合

日本では、卵は冷蔵保存が推奨されていますが、一定の条件下では常温保存も可能です。ただし、常温保存できる期間は冷蔵保存に比べて短くなります。

3.2.1 常温保存できる条件と期間

常温保存ができるのは、殻が割れていない新鮮な卵に限られます。また、保存場所の温度も重要です。夏場など気温の高い時期は避け、涼しくて直射日光の当たらない場所に保存しましょう。具体的な保存期間は、季節や気温によって異なりますが、一般的には採卵後1週間程度が目安とされています。ただし、食中毒のリスクを避けるため、できるだけ冷蔵保存することをおすすめします。(農林水産省:家庭における食品の保存方法

3.2.2 常温保存における注意点

常温保存する場合は、卵を尖った方を下にして立てて保存すると、黄身の位置が安定し、鮮度が保たれやすくなります。また、卵の表面に汚れが付着している場合は、洗わずにキッチンペーパーなどで拭き取るようにしましょう。洗ってしまうと、卵の殻の表面にある保護膜が剥がれ、雑菌が侵入しやすくなる可能性があります。

3.3 冷凍保存の場合

卵は冷凍保存することも可能です。冷凍保存することで、賞味期限を大幅に延ばすことができます。

3.3.1 卵の冷凍方法

冷凍方法手順注意点
全卵殻を割り、白身と黄身を混ぜ合わせる。解凍後は加熱調理に使用する。
卵白殻を割り、白身だけを取り出す。メレンゲ作りなどに適している。
卵黄殻を割り、黄身だけを取り出す。砂糖や塩を少量加えて混ぜる。砂糖や塩を加えることで、冷凍による卵黄の粘度変化を防ぐ。

3.3.2 冷凍卵の解凍方法と賞味期限

冷凍卵を解凍する際は、冷蔵庫に移して自然解凍するのがおすすめです。電子レンジでの解凍は、卵白が固まってしまうことがあるため避けましょう。解凍した卵は、できるだけ早く使い切るようにしてください。冷凍卵の賞味期限は、冷凍庫で約1ヶ月です。解凍後は、加熱調理に使用しましょう。(キユーピー:たまごのQ&A

4. 卵の鮮度を見分ける方法

卵の鮮度は、見た目、水に浮かべる方法、割った時の状態で判断できます。これらの方法を組み合わせてチェックすることで、より正確に鮮度を把握できます。

4.1 見た目でチェック

パックから卵を取り出し、以下の点を確認しましょう。

  • 殻の表面:新鮮な卵の殻は、ざらざらとした質感で、白っぽい粉のようなものが付着しています。これはブルームと呼ばれ、卵の内部を守る役割を果たしています。ブルームが剥がれ落ちていたり、殻がつるつるとしている場合は、鮮度が落ちている可能性があります。
  • 殻の色:殻の色は、鶏の種類によって異なり、鮮度とは直接関係ありません。白い殻の卵も茶色い殻の卵も、鮮度の見分け方は同じです。

4.2 水に浮かべてチェック

ボウルに水を張り、卵を入れてみましょう。卵の浮き上がり方で鮮度を判断できます。

状態鮮度説明
沈んで横になる新鮮新鮮な卵は卵白が濃厚で、気室が小さいので、底に沈んで横になります。
斜めに傾くやや古い時間が経つにつれて気室が大きくなり、卵は斜めに傾いてきます。まだ食べられる可能性は高いですが、早めに消費しましょう。
縦に立つ古い気室がかなり大きくなっているため、縦に立ちます。生食は避け、加熱調理しましょう。
浮く腐敗の可能性あり卵が浮く場合は、腐敗が進み、ガスが発生している可能性があります。割って確認し、異臭がする場合は廃棄しましょう。

参考:農林水産省:食品中のサルモネラに関する情報

4.3 割ってチェック

卵を割った時の状態でも鮮度を確認できます。

  • 卵黄:新鮮な卵の卵黄は、ぷっくりと丸く盛り上がっていて、弾力があります。色が薄く、輪郭がぼやけている場合は、鮮度が落ちています。
  • 卵白:新鮮な卵の卵白は、濃厚で粘り気が強く、卵黄の周りに盛り上がっています。水っぽく広がっている場合は、鮮度が落ちています。
  • におい:硫黄のような異臭がする場合は、腐敗している可能性があります。すぐに廃棄しましょう。

参考:独立行政法人農畜産業振興機構:鶏卵のQ&A

これらの方法を参考に、卵の状態をよく確認してから調理しましょう。少しでも不安がある場合は、使用を控えるのが安全です。

5. 賞味期限切れの卵の使い方

賞味期限切れの卵は、すぐに捨てるのではなく、使い方によってはまだ美味しく安全に食べることができます。ただし、腐敗臭がしたり、見た目に変色している場合は、食中毒の危険性があるため使用しないでください。あくまで自己責任において判断し、少しでも不安があれば廃棄しましょう。

5.1 加熱調理で美味しく食べる

賞味期限を少し過ぎた卵は、加熱調理することで安全に美味しく食べられます。生で食べるのは避け、しっかり火を通すことが大切です。

5.1.1 卵焼き、オムレツ

定番の卵焼きやオムレツは、賞味期限切れの卵の活用に最適です。十分に加熱することで、食中毒の心配なく美味しく食べられます。

5.1.2 ゆで卵

固ゆで卵にする場合は、10分以上茹でることでサルモネラ菌対策になります。半熟卵は避けましょう。

5.1.3 チャーハン、親子丼

チャーハンや親子丼など、ご飯と一緒に炒める料理にも活用できます。しっかり火を通すことが重要です。

5.1.4 プリン、カスタードクリーム

プリンやカスタードクリームなど、加熱するお菓子作りにも利用できます。加熱することで卵の風味も引き立ちます。

5.1.5 その他

料理名ポイント
天津飯あんかけにすることで卵にしっかり火が通ります。
フレンチトースト卵液にしっかり浸して、弱火でじっくり焼き上げます。
ミートローフひき肉と混ぜて焼くことで、卵の存在感を抑えつつ活用できます。
クッキー加熱処理されるため、賞味期限切れ卵の活用に最適です。

上記以外にも、加熱調理が必要な様々な料理に賞味期限切れの卵を活用できます。レシピサイトなどを参考に、新たな料理に挑戦してみるのも良いでしょう。

5.2 その他活用法

食べる以外にも、賞味期限切れの卵の活用方法はあります。

5.2.1 植物の肥料

卵の殻にはカルシウムなどの栄養素が豊富に含まれています。砕いて植物の肥料として利用することで、植物の生育を促進できます。ただし、生卵を使う場合は、サルモネラ菌汚染のリスクがあるため、土壌に混ぜ込む際には十分に注意が必要です。

5.2.2 革製品のお手入れ

卵白は、革製品のツヤ出しに効果的です。柔らかい布に卵白を含ませて、革製品を優しく拭くことで、美しいツヤを出すことができます。Makuake|卵の殻で作った、環境にやさしい水性塗料「かけるペイント」|マクアケ – アタラシイものや体験の応援購入サービス

賞味期限切れの卵は、正しく使えば様々な用途で活用できます。捨てる前に、これらの活用法を試してみてはいかがでしょうか。ただし、最終的には自己判断で、少しでも不安があれば廃棄するようにしてください。 食品ロス削減のためにも、卵の状態をよく見極めて、適切な方法で利用しましょう。

6. サルモネラ菌食中毒を防ぐポイント

サルモネラ菌は食中毒の原因となる細菌の一つで、鶏卵はその代表的な原因食品です。サルモネラ菌食中毒を予防するためには、以下のポイントに注意することが重要です。

6.1 卵の購入と保存

卵を選ぶ際には、ひび割れや汚れのないものを選びましょう。購入後は、速やかに冷蔵庫に入れ、10℃以下で保存することが大切です。冷蔵庫のドアポケットは温度変化が大きいため、パックのまま冷蔵庫の奥に保存することをおすすめします。

6.2 調理の際の注意点

サルモネラ菌は75℃で1分以上加熱することで死滅します。そのため、卵料理は中心部までしっかり加熱することが重要です。特に、卵黄を生で食べる料理(卵かけご飯、ティラミスなど)は注意が必要です。新鮮な卵を使用し、調理後は速やかに食べるようにしましょう。

また、生卵を扱う際は、調理器具や手をよく洗うことも重要です。卵の殻に触れた後は、必ず石鹸で手を洗いましょう。他の食材への二次汚染を防ぐため、生卵を割った後の殻はすぐに捨て、まな板や包丁などの調理器具も洗剤でよく洗いましょう。 割り卵を他の容器に移す際も、清潔な容器を使用するようにしてください。

6.3 特に注意が必要な方

高齢者、乳幼児、妊婦、免疫力が低下している方は、サルモネラ菌食中毒にかかりやすく、重症化しやすい傾向にあります。これらのリスクの高い方は、生卵や半熟卵を避けるようにしましょう。加熱が不十分な卵料理は控え、しっかり加熱された料理を選ぶことが大切です。

6.4 サルモネラ菌食中毒の症状

サルモネラ菌食中毒の主な症状は、下痢、腹痛、嘔吐、発熱です。潜伏期間は6時間から72時間と幅があり、症状の程度も様々です。軽い症状の場合は数日で回復しますが、重症化すると脱水症状や敗血症などを引き起こす可能性もあります。もし、卵を食べて体調が悪くなった場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。

6.5 食中毒予防の3つの原則

食中毒を予防するためには、「つけない」「増やさない」「やっつける」という3つの原則が重要です。

原則具体的な行動
つけない
  • 卵の購入時にひび割れや汚れのある卵を選ばない
  • 調理器具や手を清潔に保つ
  • 二次汚染を防ぐ
増やさない
  • 卵は適切な温度で保存する(10℃以下)
  • 調理後は速やかに食べる
やっつける
  • 卵は中心部までしっかり加熱する(75℃で1分以上)

これらのポイントを踏まえ、安全に卵料理を楽しみましょう。より詳しい情報は、厚生労働省のウェブサイトをご参照ください。

7. まとめ

この記事では、卵の賞味期限について、採卵後からの日数や保存方法別に詳しく解説しました。卵のパックに記載されている賞味期限は、生で安全に食べられる期限です。記載されている賞味期限は冷蔵保存を前提としており、常温保存では期限が短くなります。そのため、購入後は速やかに冷蔵庫に入れ、パックのまま保存することが大切です。冷蔵庫のドアポケットは温度変化が激しいため、棚の奥に保存するのがおすすめです。

常温保存は、気温が低い時期に限られます。夏場など気温が高い時期は、必ず冷蔵保存しましょう。冷凍保存する場合は、卵白と卵黄を分けて冷凍し、解凍後は加熱調理に使用してください。賞味期限切れの卵は、加熱調理すれば食べられますが、腐敗している場合は廃棄しましょう。生卵はサルモネラ菌食中毒の危険性があるため、賞味期限に関わらず、新鮮なうちに食べるように心がけましょう。

卵の鮮度は、見た目や水に浮かべる方法、割った時の状態で判断できます。新鮮な卵は、卵黄が盛り上がり、卵白は水っぽくなく、弾力があります。水に沈めて横になると新鮮、斜めに浮くと少し古い、浮いてしまうと古い卵です。割った時に、卵黄が崩れやすく、卵白が広がってしまう場合も鮮度が落ちている証拠です。これらの方法を参考に、卵の状態を見極め、適切に保存・調理することで、安全でおいしい卵料理を楽しみましょう。

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